最近、ネット上の掲示板に殺人や爆破などの予告を書き込み威力業務妨害容疑で逮捕される事件が増えているようです。(特に秋葉原での事件以降顕著のようです。)
ネット上の掲示板は多くの場合匿名ですので誰が書いたかわかりません。
が、プロバイダーで調べれば追跡することは可能ですし、警察も捜査する権限を持っています。
実際、匿名で書かれた掲示から該当者が逮捕されている事実を見ればわかると思います。
さて、「威力業務妨害」ですが、これは刑法第234条に規定されています。
<第234条>威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
あらら、「前条」って何?・・・・もちろん、前の条、つまり第233条です。
<第233条>虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(筆者注:偽計・・・人をあざむく計略)
たとえば、本日の新聞の記事によると「TDLで客を殺す」と掲示板に書き込みをした少年が逮捕されたという事件がありました。(筆者注:TD・・・東京ディズニーランド)
この書き込みによって、TDL側では警戒態勢を取り人員を多方面に配置したり、場合によっては特定のアトラクションを閉鎖・縮小したりするなど通常の業務がスムーズに行かなくなるわけです。
犯人が明確になるまではこの警戒態勢を取り続ける必要があります。(今回の事件では5日間)
このように、この書き込みによってTDLの業務を妨害したということになります。
何気なく書いた言葉でも刑罰の対象になる場合がありますのでご注意を・・・・・・。
----------あらし