今回の未来創造堂は「抹茶の未来を切り拓いた男」杉田芳男氏。
愛知県の創業120年の抹茶メーカー「あいや」の4代目です。
1970年代にかき氷やアイスクリームに「抹茶味」が登場しましたが、それらは着色料を使ったもので本物の抹茶ではありませんでした。
杉田氏は、「買って頂くお客様は抹茶についてはアマチュアである。我々は抹茶のプロ、プロがアマチュアを騙してはいけない」という思いがあり食品メーカーに本物の抹茶を使うことを提案しました。
が、雑菌が多くて使えないと言われて挫折・・・。
雑菌は60度以上の温度で死滅するのでお茶で飲むのであれば問題ないが、生で食べるとなると問題があったわけです。
プライドが高い茶業界は「お茶を食品添加物に使うなんて・・・」と批判的だったようですが、その逆風にかえって奮起したようです。
社運を掛けて研究設備を作り食べられる抹茶の開発に成功しましたが、これだけでは満足しませんでした。
次に、お茶の有機栽培に挑戦しました。
山奥の気温が低い場所に茶畑を作ることに決め、低温でも育つ苗自体の開発に乗り出しました。
構想から10年、安心で安全な食べられる抹茶が完成しました。
今では世界中で「MATCHA」として広まっています。
杉田氏の、
「プロがアマチュアを騙してはいけない。物作りを本当にする人は偽装はしないと思うんですよね」
という言葉と、最後にニコッと微笑んだときに歯が少し緑色だったのが印象的でした。
----------あらし
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